全5回にわたって、シモダじいさんと下田の開国の舞台を歩いた連載「みなみと歩く 黒船の街・下田」。今回はその番外編。たくさん歩いたあとは、ペリーロード沿いの古民家カフェでひと休み。コーヒー片手の、ゆるい振り返りトークです。
歩いたあとは、コーヒーでひと休み
みなみ
はぁ〜、歩いた歩いた! じいさん、おつかれさまでした。…こうして座ってコーヒー飲むの、しみますね〜。
シモダじいさん
ふぉっふぉ、よく歩いたな。…なあ、みなみ。今こうして飲んでいるコーヒーも、もとをたどれば「開国」のおかげなんだぞ。
シモダじいさん
そうさ。コーヒーも紅茶も、パンも牛乳も、西洋の文化がどっと入ってきたのが開国だ。第2回の玉泉寺で見た「牛乳の碑」、覚えてるか。あれもそのひとつだな。今のカフェ文化の、ずーっと先のご先祖さまみたいなもんだ。
みなみ
歩いてきた歴史が、手元のカップにつながってるんだ…! なんか、いいですね。
5回で紹介しきれなかった、こぼれ話
みなみ
そういえば、5回じゃ語りきれなかった話ってあります?
シモダじいさん
あるある。たとえば第1回の了仙寺な。あそこは別名「ジャスミン寺」でな、5月になると境内が約1,000株のアメリカジャスミンの甘い香りに包まれる。条約を結んだ寺が、花の名所でもあるんだ。
みなみ
歴史の寺で、お花見ならぬ“お花香り”ができるんですね。あと、第4回のお吉さんも…。
シモダじいさん
うむ。宝福寺では毎年3月に「お吉祭り」が営まれる。華やかな歴史の陰で生きた人を、町がいまも静かに供養し続けている。…こういう「陰」の話も、忘れちゃいけないと、わしは思うんだ。
みなみ
歩いてるときも思いましたけど、下田って、光と影の両方をちゃんと残してますよね。
下田は、いつ行くのがいい?
みなみ
ぶっちゃけ、下田っていつ行くのがおすすめなんですか?
シモダじいさん
甲乙つけがたいが…ひとつ挙げるなら、毎年5月の「下田黒船祭」だな。昭和9年——1934年から続く、ペリー来航を記念したお祭りでな。今でもアメリカ海軍や海上自衛隊が参加して、日米親善のパレードがある。
みなみ
お祭りでアメリカ海軍が! すごい規模ですね。
シモダじいさん
しかもな、了仙寺では下田条約の調印を再現したり、玉泉寺の黒船乗員のお墓では、アメリカ海軍主催の式典も行われる。わしらが歩いた場所が、そのまま祭りの舞台になるんだ。海上花火も上がって、町じゅうがにぎわうぞ。
みなみ
連載で歩いたところが、お祭りで“生きてる”んですね…! 行ってみたいなぁ。
シモダじいさん
6月なら、下田公園のあじさいも見事だ。歴史も、季節も、両方楽しめる。それが下田のいいところさ。
下田・開国さんぽのモデル
伊豆急下田駅を起点に、了仙寺・ペリーロード・宝福寺は徒歩圏。玉泉寺は柿崎方面(バスが便利)、寝姿山は駅前からロープウェイで。ぜんぶめぐっても1日あれば“開国さんぽ”が楽しめます。各施設の最新の拝観時間・料金は公式で確認を。
また、歩きにおいで
みなみ
じいさん、5回+おまけまで、本当にありがとうございました! わたし、すっかり下田が好きになっちゃいました。
シモダじいさん
なに、わしも久しぶりに街を歩いて楽しかったよ。…読んでくれたみんなも、次の休みはぜひ、自分の足で下田を歩いてみてくれ。教科書の一行が、自分のものになる。そのあとのコーヒーは、格別だぞ。
みなみ
それ、すごくわかります(笑)。みなさん、下田でお待ちしてます!
▶ 連載の全体像は 開国の街・下田の歴史まとめ から。【①了仙寺】【②玉泉寺】【③ペリーロード】【④宝福寺】【⑤寝姿山】もどうぞ。